雨降り幸い、マルチ講習

雨降り幸い、マルチ講習

野岳で登った次の日は、日向神へ。豪雨の影響がまだ響いているのではと懸念したが、道端エリアはその通り。結構濡れている。「愛のエリア」など乾きの早いエリアでは登れそうだが、しかし今回は先生のお孫ちゃんも一緒なのでアプローチの良い道端で登れるルートを登る。(帰りに愛エリで登っていたお知り合いクライマーにあったが、パリパリに乾いていたそうな。流石、愛エリ。)

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しかし、そんな悪条件が幸いして先生がマルチ講習をやってくれるって。それ聞いて悪条件もなんのその、テンション上がる。

肩の手術で入院し、昨日退院したばかりのYさんも早速岩場へ。お久しぶりにお会いでき、お元気そうで何よりだった。まだ登れずとも、退院の翌日に岩場に来るところは流石です。

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マルチ講習の前に、登れるところを登る。アップ一本目、10-の長めのスラブ。終了点直下が怖くて突っ込もうにも突っ込めず、行ったり来たり長々と粘るも、あきらめギブアップ。スラブは相変わらず苦手だ。しかし克服しないと小川山でも登れないし、クラックにもよくあるらしい最後のスラブがこなせない。スラブは修行が必要だな。というか、メンタルだな。

その後はほぼ初見状態となったピリ辛「太郎10c」や「次郎11c」をお久しぶりに味わうピン間隔に痺れながらリピート。

度胸試しにまだRPしていなかった「花子11a」を。出だしは濡れていない「シンシア11a」からスタートして繋げる。ランナウト気味の終了点直下、前に組み立てたクラックを登るムーヴは今となってはよく思い出せなかったが、最後まで登りきる覚悟を決めて自然発生ムーヴで無事に突破。ランナウトに久々に痺れた〜。

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さて、お待ちかねのマルチ講習1回目。スラブ壁の端っこにて。先生リード、私セカンド、けっちゃんサード。3人で一人ずつ登っていくパターン。
いくちゃん先生が使っていた、年季の入ったKONGのエイト環を一時的に譲り受けたので、(もし買うことあれば返すって事で)早速お試しでビレイ器具として使ってみる。先生が支点を作り終わったら、ビレイを解除して登り始める。登り終わったらセルフをとって、フォローの支点ビレイ。3人が登り終わった頃には支点はセルフでいっぱい。複雑だ。

今回は1ピッチだけなので、みんなが登り終わったら私から懸垂下降。初めてのエイト環でやってみる。初めてと言っても、先日の大堂海岸クラックで初の空中懸垂下降をして以来の懸垂自体は2回目。ついついロープから手を離してしまわないかと心配になる。手を離せば、その位置からシュンっと消えていなくなる事に・・。

エイト環での懸垂途中のロック方法を教わったり、エイト環の方が放熱がいいよと教わったり。大した距離じゃないぐらいをノロノロ下降しただけで、エイト環は熱くなっていた。エイト環、長い懸垂には特に使い勝手が良さそうだ。下降用とビレイ用とでそれぞれ準備しても良いかもな。

今回は1ピッチだけだったけれど、大体のマルチのシステムは理解できたと思う。後は発想力やら、創意工夫やら、ひたすら登って経験値を養うべし。新しい事を覚えるのは非常に楽しい。わくわくする。脳みそ活性化。

マルチに向けて、着々と前進かな?どうせやるなら数十ピッチとか登れるようになりたいな。行くかどうかは別として、ビッグウォールに立ち向かえるぐらいの技量と技術も身に付けておきたいなんて考え始めた。いつどこにチャンスが転がってるかは分からないし。備えあれば憂いなしだし。歳もとるし。時間は有効に使いたいし。やりたい事は膨らむばかりだし。クライミングの幅ももっともっと広げたいし。

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久々に外岩2日を連登したけっちゃん。体に来る疲労も痛さも楽しさに変換して楽しめちゃうけっちゃんは、きっとヘン○イ。「私といるとモチベーションが上がる」とクライマー冥利に尽きる言葉を言ってくれたけっちゃんは、多分、ヘン○イ。また一緒に切磋琢磨しましょー。