4連登目。2015年の登り納めは、お初となる「びっくりフェース」でマニアックに締めくくる。当然、このマニアックなエリアに年の瀬に来る人などそうそうおらず、くまもんちゃんとしっぽり修行。今日は10台もTRで登る気満々。「仮にも12クライマーなのに」という声が聞こえてきそうだが、割り切って。今回はこの辛さびっくりの「びっくりフェース」体験ツアーって事で。外ボルダー含みの連登でもはや指皮薄く、痛くてまともにホールドも握り込めそうにない。
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空は青空。しかし冷たい風がビューっと通り抜けて、震えそうなほど寒い。そんな中、くまもん先生が「日向神園芸店 5.11a」の派生ルート「5.10a(仮名称:雲10c)」にTRを掛けてくれたので初トライ。「5.10a」とトポにはあるが、確実にそれ以上あると覚悟して取り付くも、テンション連発、吹き付ける風の冷たさに気合いも抜けて意気消沈。ホールドが探りにくい上にクリップポイントもなんだか絶妙。そして予想はしていたTRでも感じるピン間隔の怖さ。特に終了点直下のピン間隔はお見事。びっくりフェースの洗礼1本目はグダグダで終了。
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お次はトポ上には「5.10a?(仮名称:くも10c)」とある「日向神園芸店 5.11a」の左隣のルートを。もちろんTR。今日はもういいんです。ヘタレです。そのかわり、今度はノーテンで登るぞ、粘るぞと気合を入れ直し。連発するカチ。体感はやはり5.10aではない。が、無事にノーテンで登れた。お次はリードで…と考えると、こちらも終了点直下のピン間隔にヒヤヒヤ…尻込み。どれもこれも初見は難しい。
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最後に「ミスター松村 5.11a」をもちろんTRで。取り付き&ビレイポイントはスラブをフィックスロープで上がり込んだところから。フィックスロープにセルフを取り、設置してある丸太の上で準備。靴やら落とさないように慎重に。ここからの眺めは良好で、マルチをやっているかのような錯覚。いつもひたすら登ってばかりで景色などじっくり見ていなかったので、久々に自然の風景と向き合うと懐かしさと新鮮さで胸いっぱい。賑やかな岩場も好きだけど、こうやって静かに岩と自然とに向き合える岩場もとても好き。さて、「ミスター松村 5.11a」をトライ。しかし、もう書く事は特になしってほど登れません。TRなのに何故かメンタルも要求される。難しいというか、なんというか、登りにくいというか。不思議。
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こうして登り納めの「びっくりフェース」体験は終了。喜び勇んでこのエリアに来る人は恐らくそういないだろうし、滅多に行けないエリアに来れて良い体験になった。このエリアを楽しめるようになるにはまだまだ修行が必要だ。まずはこのエリアの辛すぎる10台をリードできる事を目標にまた来よう。
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くまもんちゃんとは、今年の春に野岳で再開して以来たくさん一緒に登らせてもらった。九州のルート界では珍しいかもしれない絶滅危惧種の女性ペア(笑)男性と組むのとはまた違う登り易さと、リーチやパワーが近い事もあっての参考になる度合いはだいぶ違う。男性が多いこの世界で熱く打ち込める女性と登る楽しさを知り、また登りに対する視野が広がった今年。危険予知・予測も高く頼りになるくまもんちゃんには本当に頼りっぱなし。そして、私の初12である野岳「パワフル魂12ab」への限界グレード越えの挑戦のきっかけを与えてくれた人。くまもんちゃんに始めて出会ったのは、確か2014年の年明け後の本匠。私はまだその前年の秋に外岩デビュー仕立てのホヤホヤで外で登ったのは数えるほど。そんな中、機会を頂いたのでちょっと勇気を出して単身で乗り込んだ初めての本匠。そこで出会ったくまもんちゃんは私にとっては別格の人で。しかも女性というのがとても新鮮だった。そんなくまもんちゃんと今こうして組む事ができる。成長した証かな。来年も切磋琢磨しようね。初本匠の翌週末も確か本匠だった。12、13、14クライマーと一緒に登らせてもらった私は別格の登りと世界を知り、不安と期待と希望。ちょっとでも皆んなに近づきたいと思った。
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5.10c (仮名称:雲10c)
5.10c? (仮名称:そら10c)TRでノーテン
ミスラー松村 11a(11b〜c)
